東邦ガスくらしショップ清須市土器野店、株式会社オオタケの大竹です。
・家にガス機器を入れて生活を便利にしたいけれど、自分でやって良いかわからない。
・業者に頼むのは高いから自分で設置したい。
・ガスなので怖いイメージがある。
こんな考えを持っている方もいると思います。
コンロやファンヒーターなどのガス機器は、間違えた設置をすると火事などにつながるとても危険なものです。しかし、正しい設置の仕方を覚えれば、初心者の方でも安心して設置することができます。
この記事では押さえるべきポイントをわかりやすく解説してあるので、最後まで読むと自分でガス機器の設置が安全に行えるようになります。是非、ポイントを押さえながらご一読ください!
ガス機器の設置時に想定される危険
ガス機器を扱うため、ガス漏れや火災などのリスクが想定されます。また、設置や工事に資格が必要な機種もあります。初心者の方はまず、はじめにガス機器設置について、正しくリスクを学ぶことが大切になってきます。ここでは大きく2つの危険についてご紹介します。
ガス漏れの危険
間違ったホースや、古くなったホースをそのまま使用していると、ガス漏れの危険性が高まります。都市ガスには、わざと嫌な臭いがつけられているため、微量でも漏れていれば気付く方が多いと思います。
また、大量にガスが漏れ出してしまった場合は、ガスメーターの安全装置が作動しガスを遮断します。
ガスを吸うと死んでしまうといったイメージをしている方が多いと思います。昔まではその通りでしたが、現在の都市ガス(東邦ガスが採用している13A)には一酸化炭素が含まれていない為、吸ったからと言って直ちに人体に深刻な影響が出ることはありません。ガスへの着火条件もシビアな為、以前よりも安全性は各段に向上しています。
ですが、ガスがとても燃えやすい気体である以上、危険なことに変わりありません。心配な方は、プロに任せましょう。
火災の危険
ガス機器の設置場所が悪く、家に燃え移る火災リスクが想定されます。ガス機器を設置する時、取扱説明書や本体に正しい設置距離が記載されていますので、従うようにしましょう。また、近くに燃えやすいものを置いておくのは危険です。
ガス機器設置時のリスクを抑えたら、次はガス機器の元となる、ガスの種類を確認していきます。
使用場所でのガス種類を確認
ガスの種類には大きく分けてプロパンガスと都市ガスが存在します。ガスの種類と対応していないガス機器を使用してしまうと、過剰燃焼や不完全燃焼を起こしてしまいます。なのでガス機器を設置する前に、ガスの種類が合っているか確認しましょう。
プロパンガスとは
プロパンガスとは液化石油ガスのことを指します。液化石油ガスの主成分として、プロパンやブタンが使用されています。プロパンガスは都市ガスに比べて約2倍以上の24,000Kcal/㎥の発熱量を持っているという特徴があります。
ガス機器本体に表記されるプロパンガスの種類は「LPガス」「LPG」「プロパンガス」となっています。そして、プロパンガスのガスはガスボンベから供給されています。
各家庭にガスボンベが設置されているシステムを「個別プロパン」、貯蔵施設から一定の地域や集合物件にガスを供給するシステムを「集合プロパン」と呼んでいます。地中を通って供給されるプロパンガスもありますので、家にボンベがないからといって都市ガスとは限りません。
都市ガスとは
都市ガスとは液化天然ガスのことを指します。天然ガスの主成分としてメタンが使用されています。プロパンガスより発熱量は劣りますが、
ガス機器の中でガスの量を調整していますので、プロパンガスよりも火力が落ちると感じることはありません。
ガス機器本体に表記される都市ガスには「12A ・13A」「6A」「5C」「L1」「L2」「L3」といった種類があります。それぞれ熱量が違う為、違う種類の都市ガスでは利用できません。そして、都市ガスのガスは地下に埋めてあるガス管を通って各家庭に供給されています。
ガスの種類の確認方法
間違ったガス種の機器を購入しない為にも、お家に供給されているガス種を必ず確認しましょう。また、お手持ちの機器とガス種が違っていても、部品を交換すれば使えるようになる可能性があります。
ガス種の確認方法は、ガスメーターに貼ってあるシールで確認できます。「12A」「13A」「LPG」というように書かれています。もっとも確実な方法は、ガスのご利用明細書に記載してあるガス供給会社さんに問い合わせてみましょう。
最後に、ガス機器設置時のリスクとガス種類を確認したら、次はガス機器設置時に気をつけるべき点を押さえます。
ガスコンロを設置する際に気をつけるべきポイント3つ
ガスコンロを設置する際に気をつけるべきポイントは下記の3つです。
・テーブルコンロかビルトインコンロか
・ガスコンロのサイズ感が合っているか
・ホースエンド型かコンセント型か
ガスコンロを設置する際に気をつけるべきポイント①テーブルコンロかビルトインコンロか
ガスコンロにはテーブルコンロとビルトインコンロの2種類があります。
ビルトインコンロは資格が必要なガス工事をしなければならない為、業者に任せなければなりません。対してテーブルコンロは必要な資格はなく、設置が容易です。
ガスコンロを設置する際に気をつけるべきポイント②ガスコンロのサイズ感が合っているか
ガスコンロを設置する場所に十分な広さがなければ、安全上の理由から設置は避けた方が良いです。ガスコンロは火を使う機器なので、防火上の理由から可燃物との離隔距離が必要です。
前左右、上方、後方に一定の距離が必要なのですが、離隔距離については取り付ける機器メーカーに確認するか、ガス供給事業者に確認しましょう。
左右の幅が足りなくて設置が出来ない事は稀です。たまにあるのは壁に防熱板が設置されている場合ですが、防熱板を外して設置するか、前方からスライドさせれば設置できます。
気を付けていただきたいポイントは前後の幅です。テーブルコンロの足は収まるので、設置は出来るのですが、操作部分が極端に前方にはみ出してしまう場合があります。
調理しにくくなってしまったり、調理中にぶつかってしまう危険性もある為、はじめにテーブルコンロのサイズと家の設置スペースを測ってから、実際の設置に取り掛かりましょう。
ガスコンロを設置する際に気をつけるべきポイント③ホースエンド型かコンセント型か
ガスコンロのガス栓にはホースエンド型とコンセント型の2種類があり、接続方法は異なります。
ホースエンド型はゴム管と固定用のバンドを用意し、ガスコンロとガス栓に差し込み、バンドで固定するやり方です。一方、コンセント型はガスホースにガス管ソケットを取り付け、コンセント型ガス栓にソケットを「カチッ」と言うまで差し込むやり方です。
ガスファンヒーターを設置する際に気をつけるべきポイント3つ
ガスファンヒーターを設置する際に気をつけるべきポイントは下記の3つです。
・暖房能力が部屋の広さに合うものか
・換気がしやすい場所か
・効率よく温める設置場所はどこか
ガスファンヒーターを設置する際に気をつけるべきポイント①暖房能力が部屋の広さに合うものか
ガスファンヒーターを設置するときは、部屋に応じた暖房能力が必要になってきます。もし、部屋が広くて暖房能力が弱いガスファンヒーターを使用していた場合、部屋を温めるのに極端に時間がかかってしまいます。なので部屋に応じた暖房能力があるガスファンヒーターを選ぶことが大切です。
ガスファンヒーターを設置する際に気をつけるべきポイント②換気がしやすい場所か
ガスファンヒーターは室内の空気を燃焼させているので、1〜2時間に1度換気をして室内の酸素を増やしてあげることが大切です。
なので換気がしやすい場所に設置するようにしましょう。
ガスファンヒーターを設置する際に気をつけるべきポイント③効率よく温める場所はどこか
冷たい空気は下方に、暖かい空気は上方に流れますので、そのお部屋の空気の循環を意識して設置しましょう。具体的は窓の下が良いでしょう。窓やサッシから伝わる冷気をガスファンヒーターが吸い込み、お部屋の中を対流するように設置すると、お部屋全体がムラなく温められます。
この時、カーテン等でガスファンヒーターの裏側にある吸い込み部分を塞がないように注意しましょう。
ガス機器を設置する時は正しくリスクを学ぶことが大切
ガス機器を素人が設置して火災などの事故に発展するケースは、ガス機器に関する知識を「知らなかった」という場合がほとんどです。なので安全にガス機器を設置するためにも、リスクや取り付け方法を学んでおくことが大切です。
また、火事などから家を守るためにもプロに設置してもらうことも1つの手です。ガス機器を扱う専門業者には「ガス消費機器設置工事監督者」という専門資格を持ったプロがいます。
購入から設置までまとめて対応してくれ、定期点検などのアフターサービスまで無料で相談に乗ってくれます。家の建て替えや引越しと一緒に家の安全を守ってくれる顔なじみのパートナーを見つけてみたはいかがでしょうか?
ガス機器に関しては、家電量販店やアマゾンで購入するよりも、最寄りのガス屋さんで購入されることをおすすめします。