床暖房リフォーム(ガス床暖房・電気床暖房など)

ガス床暖房はお得って聞くけど実際どうなの?設置費用とガス代の目安をお伝えします

床暖房リフォーム(ガス床暖房・電気床暖房など)

東邦ガスくらしショップ清須市土器野店、株式会社オオタケの大竹です。

床暖房、エアコン、ヒーターなど、冬に欠かせない暖房器具にはさまざまな種類があります。しかし、どの暖房器具も使い方次第では電気代やガス代がかさみ、家計への負担が大きくなることも。

冬場に使用するガス機器の中でも、特にお問い合わせが多いガス床暖房のコスト面の比較や特徴を分かりやすくご紹介します。清須市で多数のガス機器を扱ってきたオオタケが、「本当にお得なのか?」を正直に解説いたします。

床暖房の種類について

まずは床暖房の基本的な種類について押さえておきましょう。床暖房には大きく分けて「温水式」と「電気式」の2種類があります。それぞれの仕組みや特徴が異なり、設置場所・ランニングコスト・暖まり方などに違いがあります。

温水式床暖房

温水式床暖房

温水式床暖房は熱源機で水を沸かし、床に張り巡らせたパイプに温水を流すことで床が温まる仕組みです。特徴としては、温度ムラが少なく、陽だまりにいるような、優しい暖かさです。

さらに、この温水式床暖房は「お湯をどのように作るか(熱源)」によって、4つのタイプ(ガス式・電気式・ハイブリッド式・灯油式)があります。違いとしては水を温める熱源がガスか灯油か電気かということです。

タイプ 熱源 特徴 メリット 向いている家庭
ガス温水式 都市ガス/LPガス 暖まりが早く、広い部屋にも対応 安定した暖かさ・メンテ少 都市ガス環境の家庭
電気温水式 電気(ボイラー) オール電化向け 深夜電力活用で節約可 電気契約が安い家庭
ハイブリッド式 ガス+電気併用 自動制御で省エネ 効率が高く補助金対象の可能性 長期利用・環境志向の家庭
灯油温水式 灯油 燃費がよく暖房力が高い ガスなし住宅でも導入可 寒冷地や郊外の住宅

1. ガス温水式(ガス給湯器タイプ)

最も普及しているタイプで、ガス給湯器を熱源としてお湯を温め、床下配管に循環させる方式です。清須市など都市ガスが通っている地域では、このガス温水式が主流です。

2. 電気温水式(電気ボイラータイプ)

電気を使ってお湯を温め、床下に循環させるタイプです。オール電化住宅に多く採用されています。深夜電力を使うタイプは電気代が安く済みます。技術的な特徴として、ガス式よりも暖まりがゆっくりしています。

3. ハイブリッド式(ガス+電気併用タイプ)

近年増えているのが、ガスと電気を自動で切り替える「ハイブリッド給湯器」を利用したタイプです。状況に応じて省エネ運転ができる、次世代型の温水式床暖房です。

4. 灯油温水式(石油ボイラータイプ)

主に都市ガスのない地域や寒冷地で採用されるタイプで、灯油を燃料にしてお湯を作ります。燃料単価が比較的安く、暖房力が高いですが、燃焼音や給油の手間があるため、利便性はガス式に劣ります。

今回はもっとも一般的に普及している「ガス式」の温水床暖房について詳しくご紹介していきます。

電気式床暖房

電気式床暖房

電気式は床下にヒーターを設置し、発熱することで暖める仕組みです。特徴は温水式よりも安く、簡単に取り付けることができます。

最近ではPTCヒーターが採用されており、昔のような温度ムラや接触面だけ熱くなるような事も無くなりました。電気式床暖房は主に「電熱線式」「蓄熱式」「PTCヒーター式」3つのタイプに別れます。

タイプ 主な特徴 メリット デメリット 向いている家庭
電熱線式 シンプルな構造で広範囲対応 立ち上がりが早く温度調整しやすい 電気代がやや高め 部屋全体を暖めたい家庭
蓄熱式 夜間電力を活用して放熱 光熱費を抑えられる スペースが必要/即時性が低い 深夜電力プラン利用家庭
PTCヒーター式 自動温度制御・安全設計 省エネ・過熱防止 初期費用が高め 子どもや高齢者のいる家庭

1. 電熱線式(ケーブルヒータータイプ)

床下に敷設された電熱線(ヒーティングケーブル)に電気を流し、その熱で床と室内を暖める方式です。

  • 熱の立ち上がりが早く、短時間で暖かさを感じやすい

  • 温度制御がしやすく、部屋ごとの温度調整が可能

蓄熱式(深夜電力活用タイプ)

夜間の安い電気料金時間帯に熱を蓄え、昼間に放熱して部屋を暖める方式です。エネルギーコストを抑えながら効率的に暖房できるのが特徴です。

  • 夜間電力を使うため、ランニングコストを節約できる

  • 日中は放熱するだけなので、電力消費を抑えられる

  • 蓄熱体(セラミックやコンクリート)を床下に設置し、そこからじんわり放熱

PTCヒーター式(自己制御ヒータータイプ)

PTC(正温度係数)ヒーターとは、温度が上がると自動で電流を抑える特性を持つ発熱体を使用したタイプです。過熱を防ぎ、安全性が高いのが特徴です。

  • 一定温度以上になると自動で電流を制御し、省エネかつ安全

  • 室温に応じて自動で発熱を調整するため、電気代のムダが少ない

温水式と電気式、どちらがお得か?

温水式と電気式の比較

床暖房を選ぶときに多くの方が悩むのが「温水式」と「電気式」のどちらが経済的かという点です。それぞれにメリット・デメリットがあり、使用環境やライフスタイルによって“お得さ”は変わりますので比較ポイントをまとめました。

チェックポイント 温水式床暖房 電気式床暖房
初期費用 約6万〜10万円/畳 約5万〜7万円/畳
ランニングコスト(12畳) 約3,000〜8,000円/月 約4,000〜9,000円/月
総合的なお得さ 長期的なランニングコスト重視派におすすめ 初期費用を重視する家庭におすすめ

初期費用

温水式はボイラーや配管の設置が必要なため、初期費用が高めです。一方、電気式は電熱線や発熱マットを床下に設置するだけなので、構造がシンプルでコストを抑えやすいのが特徴です。

ランニングコスト

温水式はガスまたはエコキュートを使うため、光熱費が安定しやすく長期使用に向いています。エコキュートを併用すれば、夜間電力の活用でさらにコストを下げることも可能です。一方、電気式は直接電気を使うため、長時間使用すると電気代が高くなる傾向があります。※ランディングコストは後ほど詳しく解説します。

総合的な比較が重要

どちらがお得かは、使用時間・頻度・住まいの断熱性能・エネルギー単価・予算によって異なります。つまり、ライフスタイルに合わせて選ぶのが最も賢い方法といえます。清須市で床暖房の導入を検討中の方は、オオタケがご自宅の条件や使い方をもとに、最適な暖房システムの選び方をご案内いたします。

ガス床暖房のメリット

それではここからはメインのお話であるガス床暖房について解説して参ります。まずは実際に導入して感じられる主なメリットをご紹介します。

足元から部屋全体を均一に暖める

暖かい空気は上へ、冷たい空気は下に行きます。他の暖房器具では「足は寒いのに上が暑くてのぼせてしまいそう」、「ここは暑すぎるけどあっちは寒い」というように暖かさにムラを感じたことはありませんか?ガス床暖房は足元から均一に部屋を温めてくれるので、快適に過ごすことができます。

気流を起こさない

床暖房は気流をこさないため、他の暖房器具に比べて乾燥を防ぐことと、ホコリが舞いにくくなります。ハウスダストやアレルギー喘息をお持ちの方、小さなお子さんがいる家庭にもおすすめです。また、エアコンなどの温風が当たってしまうことが嫌な方でも床暖房ならそのような不快感もなく、身体にも優しい暖房器具です。

インテリアを邪魔しないすっきり設計

床面に暖房機能が組み込まれているため、暖房器具を部屋に置く必要がありません。家具の配置やデザインを自由に楽しめ、すっきりとした空間を保てます。部屋全体のお洒落さを重視して床暖房を選択される方も多いです。

ガス床暖房のデメリット

ガス床暖房には多くのメリットがありますが、導入を検討する際にはデメリットや注意点も押さえておきましょう。設置や運用にあたって知っておきたい主なポイントを正直にご紹介します。

初期費用が高い

床暖房は他の暖房器具に比べ、床の張替えや熱源機の設置によって初期費用はかなり高くなります。設置範囲にもよりますが、6畳で15〜25万円、LDK全体だと40万円以上かかることもあります。しかし、温水パイプの寿命は30年以上という検証結果もあるため、一番長く使える暖房器具であるといえます。

省エネ住宅補助金の対象外になる

近年積極的に活用されている省エネ住宅補助金。しかしガス床暖房を設置すると、基本的に省エネ住宅関連の補助金の対象外となります。

ガス床暖房は都市ガスやLPガスを燃料として熱を発生させる仕組みのため、再エネ利用設備としての扱いにならないのです。これらの補助金を活用して新築やリフォームを検討されている方は注意しましょう。

部屋が暖まるまでに時間がかかる

どの種類の床暖房でもスイッチを入れて部屋が暖まるまで30分~1時間程度かかるといわれています。ほとんどの床暖房にはタイマー機能が搭載されていますので、お出かけや仕事から帰ってくる時間から逆算して起動させることもできます。

また、最初はエアコンやファンヒーターと併用して暖房し、お部屋が暖かくなったら床暖房で室温を維持していく方法が快適です。暖まるのに時間がかかる反面、暖まってからは冷めにくいので、節約の為にもお部屋を出る30分前に床暖房を消しましょう。

床暖房の料金について

それでは、設置費用とガス代の目安を嘘偽りなくお伝えします!清須市で多数のガス機器を扱ってきたオオタケが、ガス床暖房の本当のコストとお得さについて、正直にお伝えしたいと思います。

設置費用の目安

ガス床暖房の設置方法には大きく分けて「新設工事」と「分離型(後付け工法)」の2種類があります。それぞれの工事方法によって費用・工期・仕上がりが異なりますので、導入を検討する際は自宅の構造に合わせてご検討ください。

新設工事

12畳の部屋に設置する場合:約50〜84万円(約4〜7万円/畳)

新築ではなく既築住宅の場合は、現在の床を撤去し、床下の構造部分を補修した後に床暖房設備を設置します。補修の度合いや、選択するフローリングの種類により金額に差が出ます。

分離型(後付け工法)

12畳の部屋に設置する場合:約30〜50万円(約2.5〜4万円/畳)

既存の床の上に床暖房パネルを設置して、フローリングを貼ります。新設工事と比べると安価で、工期も最短1日で可能です。既存の床を補強した上に、温水パネルと床材を貼りますので、床の高さが若干上がります。

これにより部屋への入り口の段差が解消される場合は良いのですが、既に床がバリアフリーとなっている場合は段差が出来てしまいますので、あまりオススメできません。

分離型(後付け工法)

ガス代の目安(都市ガス東邦ガス13Aの場合)

12畳のフローリングに設置し、1日8時間連続運転を30日間使用した場合の目安です。1ヶ月のガス料金は、使用条件により約5,000円前後になります。

項目 費用目安 備考
立ち上げ(1時間) 約27円 室温が上がるまでの加熱時間
安定運転(1時間あたり) 約18円/時 設定温度維持中のランニングコスト
1ヶ月のガス料金 約4,590円/月 使用条件により3,000〜8,000円前後

※上記は、ガス単価を1㎥=100円として計算した参考値です。
実際の料金は、設定温度・外気温・床材・断熱性能・部屋の広さ・日当たり・ガス会社の契約プランなどによって変動します。

ガス床暖房のコスト

その他暖房器具とのコスト比較

実際、ガス床暖房は他の暖房器具と比べてお得なのでしょうか?ここでは、同じ12畳の部屋で1日8時間×30日間使用した場合を想定し、代表的な暖房器具のコストを比較してみましょう。

暖房器具 月間目安コスト 特徴
ガス床暖房(温水式) 約3,000〜8,000円 足元から暖まり、空気が乾燥しにくい
電気式床暖房 約4,000〜9,000円 立ち上がりが早く、部分暖房向き
エアコン 約7,000円前後 手軽だが外気温で効率が変動
ガスファンヒーター 約4,800円前後 暖まりが早くコスパ良好だが換気が必要

電気式床暖房

電気式床暖房は設定温度によって消費電力が大きく変わります。25℃では少しぬるめ、30℃では暑すぎると感じる場合もあるため、平均的には月6,000円前後が目安となると思います。設定温度を下げると節電できますが、広い空間を長時間暖める場合は電気代が上がりやすくなります。

【12畳フローリング・1日8時間×30日使用時】

設定温度 月の電気代目安
約25℃ 約4,000円/月
約30℃ 約9,000円/月

エアコン

外気温が低いほど消費電力が増えるため、使用環境によってコストが大きく変動します。外気温が2℃以下になると、霜取り運転などで電力使用量が上がり、1時間あたり3円〜40円程度まで差が出ることがあります。立ち上がりが早く、温度調整が簡単ですが、空気が乾燥しやすい点には注意が必要です。

【12畳フローリング・外気温2℃・1日8時間×30日使用時】

1時間あたり 月の目安
約24円/時 約7,200円/月

ガスファンヒーター

中型のガスファンヒーター(木造11畳・コンクリート15畳対応)を使用した場合の目安です。立ち上がりが早く、短時間で部屋を暖められるのが魅力です。ただし、燃焼時に酸素を使うため、換気が必要です。

【1日8時間×30日使用時(ガス単価100円/㎥)】

内訳 費用
電気代 約0.5円/時
ガス代 約20円/時
合計 約4,800円/月

ガス床暖房の節約方法

床暖房の料金の目安

ガス床暖房は快適で清潔な暖房方式ですが、長時間使うほどガス代が気になるものです。そこで、快適さを保ちながらガス代を抑えるコツをいくつかご紹介します。

タイマー機能で運転時間をコントロールする

「気づいたら一晩中つけっぱなしだった…」ということはありませんか?そうした無駄な運転を防ぐには、タイマー機能の活用が効果的です。

例えば、朝は起きる30分前に自動でONにしておけば、起床時には部屋が快適な温度に。外出時は自動でOFFにしておけば、帰宅時の立ち上げ分以外のガスを節約できます。

夜も寝る1時間前にOFF設定をしておけば、就寝時には自然と室温が下がり、一晩分のガス代を節約できます。

「低めの温度で連続運転」を意識する

床暖房はスイッチを入れた直後(立ち上げ時)に最も多くのガスを消費します。そのため、頻繁にオン・オフを繰り返すよりも、やや低めの温度設定で連続運転するほうが結果的に省エネになります。

例えば、設定温度を45℃から40℃に下げるだけでも、室温の上昇速度は少し遅くなるものの、燃焼時間が短くなり、1ヶ月あたりのガス代を10〜15%程度抑えられるケースもあります。

自動運転機能(サーモモードやセーブモード)を上手に使う

最近の床暖房には、自動で温度をコントロールする「サーモ機能」や「自動運転モード」が搭載されています。
これを使うことで、必要以上に温めすぎることを防ぎ、ムダなガス消費をカットできます。

たとえば、「暖かくなったら自動的に出力を下げる」設定にしておけば、人の手で細かく調整しなくても最適な温度を保ちながら、ガスの使用量を約10%節約できると言われています。

また、セーブモードとは、床暖房とエアコンを併用して省エネ運転を行う機能のことです。この2つの暖房を組み合わせることで、どちらか一方をフル稼働させるよりも、消費エネルギーを効率的に抑えることが可能になります。

ラグやカーペットの使い方を工夫する

床暖房の熱は床からじんわり上がるため、ソファ周りやダイニングなど長く滞在するエリアに薄手のラグを敷くだけでも、体感温度を1〜2℃上げることができます。

ただし、厚手のラグや全面カーペットを敷いてしまうと放熱が妨げられ、逆に暖まりにくくなってガス消費が増えるので注意が必要です。

窓や壁の断熱対策をする

床暖房でせっかく暖めた空気も、窓や隙間から逃げてしまうと効率が悪化します。窓からの冷気を防ぐだけでも、体感温度が1〜2℃上がり、ガス代を10〜20%節約できることがあります。

床暖房を導入するときに合せて住まいの断熱性能の向上も検討しましょう。具体的には、二重窓(内窓)の設置や厚手のカーテンや断熱カーテンを使うなどが挙げられます。

私たちオオタケでは住まいの断熱リフォーム全般に対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

まとめ

清須市の床暖房業者

ガス床暖房のコスト面やメリット・デメリット、他の暖房器具との比較、そして節約方法についてご紹介しました。

ガス床暖房は、単なる暖房設備ではなく、「住まいの快適性を高める設備」として長く活躍します。足元から部屋全体を均一に暖める快適性と、空気を汚さず乾燥しにくい清潔さが魅力です。一方で、初期費用が高めであったり、設置場所によっては施工が難しいなどの注意点もあります。

清須市や周辺地域で床暖房の導入・リフォームをお考えの方は、施工実績豊富なオオタケまでお気軽にご相談ください。お住まいの構造やご家族のライフスタイル、ガス契約プランに合わせて、最適な床暖房システムをご提案いたします。

記事監修:オオタケ代表 大竹 良保

皆様こんにちは!株式会社オオタケ代表の大竹です。ガス機器の販売、設置から創業した当社ですが、長年に渡り地域密着でお客様と触れ合ってきたことにより、結果的に地域の「なんでも屋さん」になりました。住まいに関するお困りごとはぜひオオタケにおまかせください。

ガス機器の購入・設置・メンテナンス、水道、トイレ、お風呂、キッチン等水回りの修理、床暖房の設置、エアコン交換、エアコン修理、電気温水器、エコキュートの設置、リフォーム、リノベーション、住まいのトラブルなど幅広く対応させていただいております。

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