【徹底解説】都市ガスとLPガスの違いそれぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。

東邦ガスくらしショップ清須市土器野店、株式会社オオタケの大竹です。

家庭で使われるガスは、おもに都市ガスとLPガスにわかれています。同じガスでも相違点はさまざま。

実際に都市ガスとLPガスはどのように違うのでしょう。この記事ではその相違点をわかりやすく説明しています。

それぞれのメリット・デメリットと合わせて参考にしてください。引っ越しのときも、ガスの確認は重要ですよ。

都市ガスとLPガスの大きな違いは3つ

都市ガスとLPガスの相違点はたくさんありますが、中でも大きく違うのは次の3つです。それぞれの相違を詳しく見ていきましょう。

家庭への供給の仕方が異なります。都市ガスは水道と同様、地中にガス管が通っておりそれぞれの家庭に届けられます。

一方LPガスは、液化したガスをガスボンベへ充てんし、それぞれ家庭に配送。

都市ガスに使われるガス管は設置費用が膨大なため、おもに人口が多いエリアに提供しています。反対にLPガスは、住宅が密集していない地区で使われることが多いです。

都市ガスとLPガスは元となる材料が違うことから、使うコンロも別物です。

都市ガスは天然ガスをおもな原料としていますが、LPガスは化石油ガス。それぞれ熱量も重量も異なります。

そのため、都市ガスで使われるコンロは、LPガスよりもガスが多く出るような構造です。

都市ガスは従来、制約があったため、ガス会社によって大きな金額の変動はありませんでした。

2017年4月に都市ガスの自由化が始まり制約が解除され、それ以降は自由な料金設定が可能です。しかし、新規参入された今も、販売元によって大きな差は生まれていないのが現状。

反対にLPガスは昔から制約はなく、店舗が独自に金額を決めています。LPガスは都市ガスに比べ人件費もかかることから、自由料金が当たり前でした。

販売元によっては大きな差もあるため、LPガスの場合、店舗選びも重要なポイントです。

ここからは都市ガスに関するメリットやデメリットについて説明します。

都市ガスの最大のメリットは、金額が安いことです。都市ガス会社の場合、公共料金として取り扱っているため、基本料金や使用料も低単価に設定されています。自由化が始まった以降、価格競争も生まれ従来よりも安く使えるところも増えています。

また、人体への影響も安心です。現代の都市ガスは一酸化炭素の有害物質が含まれていないため、万が一ガスを吸っても一酸化炭素中毒になる可能性は低いのが特徴。

ガス管を通って供給される都市ガスはガスボンベの設置が不要なので、ガス設備用の場所を確保する必要もありません。

都市ガスは、人口が多い地区にしか供給されていません。そのため、使いたくても地区によっては使用できないデメリットがあります。

また災害時は、LPガスに比べて復旧が遅いのも難点。地中のガス管が不具合だった場合、多くのエリアでガスが止められます。

LPガスにはどんなメリットやデメリットがあるのでしょう。それぞれ詳しく説明します。

LPガスのメリットは、使う地区が限られていないことです。都市ガスのように地中のガス管を使用していないため、1戸単位で供給が可能。
このメリットから、避難所や被災地への燃料供給にも瞬時に対応できます。

またガスが入っているガスボンベは、1戸単位だから災害の被害も最小限に抑えられます。

LPガスのデメリットは、やはり金額の高さです。都市ガスは本来、国からの許可が必要だったため低料金に設定されていますが、LPガスは自由料金。

たとえ同じ地区であっても、販売元が違うと金額も変わってきます。都市ガスとのおもな金額の差は人件費です。

LPガスはいくつかの工程に人件費がかかるため、都市ガスよりも割高に設定されています。

都市ガスは使える地区が限られるのに対し、LPガスはどの地区でも締結可能。その分、店舗選びを慎重にしないと、高い金額が請求されることもあります。

まずは住んでいる地区を確認し、販売元を決める前にしっかりシミュレーションしてみましょう。

引っ越しする場合、提供ガスが違うとコンロも買い直す必要があるため注意してください。