東邦ガスくらしショップ清須市土器野店、株式会社オオタケの大竹です。
ある日突然、お湯が出なくなるなんて、ほとんどの人が想像していないと思います。
形あるものはいつかは必ず壊れます。ですので、お湯もいつかは出なくなります。原因は、給湯器だと思られがちですが、蛇口が壊れていたり、ガスや水道が原因の事もあります。
そんな時に、お客さまでも出来る対処方法をまとめてみました。特に危険が迫っているわけではないので、まずは落ち着いて、読んでみて下さい。
給湯器の運転状態を確認する
給湯器は運転中になっていますか?給湯器のリモコンがある場合、運転(電源)ボタンを押してみて下さい。
運転中であれば停止状態になりますし、何らかの理由で停止してしまっていると、運転中に切り替わります。
電源が切れてしまったいる事に気が付かないのは、普段、運転しっぱなしで、運転を切ることがない方によくあるパターンです。
リモコンに何かが当たった拍子に、運転ボタンに当たってしまったり、停電があった場合も、運転が切れてしまいます。
リモコンの設定温度を確認する
故障ではなく、設定温度が変わってしまった事により、お湯がぬるくなっている場合があります。
運転ボタンを押しても反応しない場合は給湯器の故障が考えられます。給湯器本体の電源コンセントを抜いて、5秒後に再度差し込んでみてください。
それでも復旧しなければ、給湯器の故障か、コンセントの故障等が考えられます。専門業者にご相談ください。
リモコンにエラーが表示されるか確認する
給湯器のリモコンにエラーが表示されていれば、給湯器に何らかの故障が発生しています。しかし、リモコンのエラーもすぐに表示されない場合がりますので、蛇口のお湯にし、しばらく出しっぱなしにして下さい。
1~2分でリモコンにエラーが表示される場合があります。そこでリモコンに111や11と表示が出る場合は、給湯器に何らかのトラブルが起き、ガスに着火出来ない状況にあります。
エラーの種類は沢山あり、専門用語も多いので説明できませんが、2020年12月時点で、今年当社に依頼のあった修理で、よく出たエラーコードを紹介いたします。
エラー111
着火不良のエラーです。着火させるための火花を散らせる部品の故障が多いです。
「給湯器が何度か着火を試みるが、火が付かない。」
「給湯器内部でチッチッチッチッという着火音が聞こえない。」
「かすかにガスの臭いがする。」
このような場合はイグナイターと呼ばれる着火装置の故障が多いです。かなり簡単な修理で治りますので、10年経過していても修理をオススメします。
次に、給湯器内部での漏水が多いです。着火部分が濡れることで、火がつかなくなります。給湯器下部から水がしたたり落ちていないか、確認してみてください。
給湯器の動作に影響が出るほどの漏水は、かなりの重症です。年数に関係なく、修理不能な場合が多く、取替になるケースが殆どです。
多くはありませんが、着火した事を確認する部品の故障も考えられます。こちらは掃除で終わりますが、やはり専門業者かメーカーでないと直せません。
エラー140
過熱防止装置、温度ヒューズの故障が考えられます。ノーリツ製によくみられます。何らかの理由により、給湯器の内部が異常過熱し、安全装置が作動してしまった状態です。
安全装置の交換及び、異常過熱を起こした可能性のある部品を交換しますが、かなり大掛かりな修理になる為、費用は高額になります。
使用年数が10年をこえていれば、まず取替をオススメします。エラーが出たり出なかったりを繰り返しながら、しばらくするとエラーが出っぱなしで全く使用できなくなる事が多いです。
一度でも表示されたら専門業者に相談することをオススメします。
エラー290-291
潜熱回収型給湯器、エコジョーズと呼ばれる給湯器で起こるエラーです。このタイプの給湯器は、内部で酸性の凝縮水(結露のようなもの)が発生します。
凝縮水は酸性から中性に戻してから排水管に流されるのですが、その中性化を行っているのが、中和器と呼ばれる炭酸カルシウムの入ったタンクです。
エラー290,291は中和器の内部が汚れで詰まってしまっている事を知らせるエラーで、中和器の交換が必要になります。割と直しやすい部類には入りますが、修理代はそこそこします。
10年経過していても修理を検討して良いと思います。修理は、専門業者もしくはメーカーにご相談下さい。
一か所で出ないのか、全箇所で出ないのか確認する
お湯がぬるい場合、給湯器ではなく蛇口が壊れている可能性もあります。調べ方は簡単で、お湯がぬるいと感じた蛇口以外の場所で、お湯を出してみてください。
全ヶ所でお湯がぬるい場合は、給湯器の故障が考えられます。一か所だけぬるい場合は、蛇口の故障が考えられます。
ぬるいかどうか判断しにくい時は、設定温度を上げてみてください。私の経験上なのですが、40~47度くらいの変化はとても分かりやすです。
蛇口で特に故障が多いのは、浴室についているサーモスタット付きの蛇口です。サーモスタットとは自動で温度を調整してくれる機能で、給湯器の設定温度以下であれば、自動で水と湯を混合してくれる機能です。
例えば、給湯器の設定温度が50度でも、サーモスタット付きの蛇口が40度に設定されていれば、蛇口の中で湯水を混合して40度にしてくれます。この機能が故障した場合、蛇口の設定温度通りのお湯が出てこなくなります。
水道、ガスが正常に供給されているか確認する
湯が全く出ない、水圧が弱い場合に確認して頂きたいポイントは、水にしても同様の現象が起きていないかです。
水でも同様の現象が起きている場合は、蛇口が悪い可能性が考えられます。蛇口の修理、交換が必要ですので、専門業者に相談しましょう。
また、一か所の蛇口だけでは無く、家中の蛇口で同様の現象が起きているのであれば、家に供給されている水道管に異常が発生している可能性があります。至急、ご契約の水道局に連絡しましょう。
ガス給湯器をお使いの場合は、ガスが正常に供給されているか調べましょう。
給湯器以外のガス機器、ガスコンロやガスファンヒーターをお持ちでしたら、正常に火が付くか確かめてください。
火が付かない場合、または他のガス機器がない場合は、家のガスメーターをご確認下さい。赤いランプが点滅していたり、いつもと違うマークが表示されていると、ガスが遮断されている可能性があります。
ガスが遮断される理由は様々ありますが、主に、大きな揺れ、長時間の使用、大量にガスが出た場合に遮断されます。
どれも心当たりがない場合は、詳しく調査することをオススメします。契約しているガス事業者に連絡しましょう。
ガスメーターにぶつかって揺らしてしまった、近くで大きな振動が出る工事をしている
大きなトラックが通過した等、地震と勘違いしてメーターが遮断される事もあります。その場合は、ボタンを押すだけでガスを復帰させることが出来ます。
ガスメーターを再起動する
ここまでで原因が不明な場合が、以下の手順に従って、ガスメーターを再起動してみてください。
①まずは全てのガス機器を停止させます。
まずは全てのガス機器を停止させてください。ガス漏れや思わぬトラブルの原因となります。
②ガスメーターについている、復帰ボタンを奥までしっかりと押してください。
押し込んだらすぐに手を放して下さい。復帰ボタンにはキャップがついている場合や、メーターが高所にある場合は、ひもがついている場合があります。
③ランプが等間隔で点滅を始めますので、約3分間お待ちください。
ランプの点滅が止まれば、復帰完了です。(もっと早く復帰するメーターもあります。)
※それでも復帰しない場合は、ガス漏れやガスメーターの故障が考えられますので、契約しているガス事業者に連絡しましょう。
ガスコンロやガスファンヒーターが正常な場合、ガスは問題なく供給されています。給湯器のガス栓が閉まっている可能性もありますが、誰かが意図的に閉めない限り、勝手に閉まることはありません。
まとめ
ここで治らない場合は、専門的な工事が必要になる場合が多いです。専門的な工事が工事業者に依頼する形となります。
そのときに注意していただきたいのが、給湯器のメーカーに相談しても、蛇口の事はよくわからない。逆に、蛇口のメーカーに相談しても給湯器の事はよくわからない。といった感じで、出張料ばかりとられてしまうケースが多々あります。
両方ともに詳しい、近くのかかりつけの専門業者を見つけると、心強いですよね。まずはお近くの修理専門業者に電話で相談するのがオススメです。
家の近くにそのような業者がいるといつでも安心ですので、ぜひ最寄りの修理業者にご連絡して見てください。
後半は、業者への修理依頼が必要な原因を解説していきます、こちらもぜひお読みください。